突撃!SHUTOKO
建設事業部 建設マネジメントグループの土橋 浩マネージャーに突撃!
2月11日に高速10号晴海線豊洲出入口の開通を迎えた今回は、首都高の建設事業を支えている建設事業部 建設マネジメントグループの土橋 浩マネージャーにお話を伺います。
建設マネジメントグループでは、どんなお仕事をされているか教えていただけますか?

建設を中心に事業推進をはかるのが建設マネジメントグループです。
建設事業が計画どおり進捗するように、工程とそれに係わる課題の解決や関係機関との協議・調整などを各建設局と連携を図りながら進めて、事業の進捗をはかっていくのが主な業務です。
建設局の取りまとめ的な役割ということですか?
取りまとめというより、建設局と連携しながら、一体となっていろいろな課題解決に向けて取り組んでいます。
そうですね。もちろん日常から建設事業のいろいろな課題に対して、連携して対応していますが、開通が近くなりますと、それに向けた諸手続きや開通のイベントなども含めて、関係機関と協議したり、調整したりという状況です。
開通の手続きというのは、どこに対して何をするのですか?
例えば国土交通省の完了検査、高速道路債務・返済機構への道路資産の引き渡しといった手続きですね。また、開通にあたっては、工事完了届けの提出などの手続きといった、国、機構、地方公共団体などの関係機関との手続きがあります。
高速10号晴海線豊洲出入口は、そういった手続を終えて2月11日に開通したわけですが、どのような路線か教えていただけますか?
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湾岸線の東雲ジャンクションから晴海通りを築地、銀座方向に向かう路線です。今回開通するのは東雲ジャンクションから豊洲出入口までの1.5キロです。
千葉、横浜方面から都心部銀座方面に集中する交通の分散をはかる路線として整備してますが、交通需要の状況や周辺の開発状況などからより効率的な整備を進め、2月11日に豊洲出入口までを開通しました。
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開通によって、どのような効果がありますか?
千葉方面からは、今まで箱崎、江戸橋ジャンクションを経由していた交通が、湾岸線から東雲ジャンクション、豊洲出入口を経由して銀座などの都心部にアクセスすることが可能になりました。
また、横浜方面からは、浜崎橋ジャンクションを経由して都心部にアクセスしていましたが、湾岸線を経由して築地、銀座方面に行くことが可能になり、高速9号深川線、高速11号台場線と複合的に機能することで都心に接続する選択肢が広がりました。
千葉方面からだと箱崎ジャンクションや江戸橋ジャンクション、横浜方面からは浜崎橋ジャンクションなどの混雑区間を避けて都心部にアクセスできるので時間的の短縮にもなりますよね。
また、晴海線は、今後、晴海・豊洲地区や臨海副都心地域の開発などから発生する交通を湾岸線に直結させ、分散をはかるとともにこれらの地域の開発促進に寄与する路線でもあります。
建設にあたってご苦労された点や工法の特徴などはありますか?
全線、高架構造となりますので、湾岸線、東雲運河および放射34号晴海通りへの影響の少ない工法を採用している点が施工上の特徴になるかと思います。
隣接している湾岸線と国道357号をご利用されている方への工事による影響を極力減らすため、東雲ジャンクションでは、大型クレーンを使って、夜間に4回、湾岸線の一部通行止めをして桁を架設をしたところが、建設においては大きなポイントになるかと思います。
湾岸線と国道を通行止めにするには、かなり調整が大変だったのではないですか?
そうですね。関係機関と通行止めに伴う協議・調整と、ご利用されているお客様への周知を事前に十分に行って、夜間に最大260トンの桁を750トンの大型クレーンを使って架設しました。
750トンというとかなり大きいですよね。大型クレーンを使った理由は何ですか?
湾岸線を跨いでの架設になるため、クレーンを設置できる場所が少し離れてしまいます。クレ-ンは、真上に吊ると作業半径が小さく、重量の大きなものを吊ることができますが、離れるとブームを伸ばさなければならなくなり、作業半径が大きくなってしまうため、大きな重量のブロックを吊るためには大型のクレーンが必要になります。さらに、規制回数を減らすために大規模なブロックで架設を行ったため、より大型のクレーンが必要になりました。
船で橋桁を運んだと伺ったのですが。
それは東雲運河のところですね。
東雲運河部の架設のときは、工場で製作した橋桁を3ブロックに分割して台船で工事ヤードまで運び、そこで3つのブロックを大きな1つの橋桁に組み立てて、台船に載せ架設位置まで移動し、ジャッキで押し上げて架設しました。
台船による架設の利点は何ですか?
約100メートルのブロックを一括架設することにより作業時間を短縮することができ、街路の交通や運河を通航する船の航行をできるだけ妨げないで作業をすることができます
船での架設は珍しいのでは?
河川や港湾地域では、台船を使って架設するのは一般的に行われています。
台船とは違いますがベイブリッジや鶴見つばさ橋はフローティングクレーン(台船の上にクレーンを搭載した移動式クレーン)を使って大ブロックで架設をしました。また、五色桜大橋も台船を用いて橋をジャッキアップして架設しました。
それは知りませんでした。いろいろな工法で建設されているのですね。
晴海線では、新しい技術を取り入れていると伺っています。例えば、白色LED照明を高速道路に初めて導入したとか。
従来は高圧ナトリウム灯使っていますが、環境と周辺の景観との調和を考慮し、白色LED照明を採用しました。大きな特徴は従来と比べて、30%位消費電力が少なくて済むので、省エネがはかられ、CO2を削減でき、環境にやさしいという点と、長寿命となるためライフサイクルコストが削減できるという2点ですね。
寿命が長くなるということは、交換作業などに伴う規制回数が減るということですね。
明るさは従来と変わらないのですか?
高圧ナトリウム灯と比較すると白色LED照明はランプの効率は若干低いものの、晴海線では十分な路面の明るさを確保しています。
現在どこにでも使えるかというと、路面の明るさを確保する必要があることから、高い照度が求められる箇所への設置は厳しい状況です。しかし、日進月歩で機器の効率が向上していることやコストダウンが進んでいますので、今後は技術開発の動向を見ながら白色LED照明の適用を検討していきます。
既存のものも順次取り換えていくとCO2の削減になりますね。
晴海線には高機能舗装も採用されていますが?
高機能舗装は、現在橋梁では標準的に採用されています。
ということは、新規で作っている路線は、すべて高機能舗装になっていくということですよね。
従来の舗装とどこが違うのでしょうか。走っていてその違いがわかりますか?
通常の舗装に比べて水はけが良く、騒音が生じにくくなります。
雨の日は明らかに路面の反射が少なく、路面が見やすくなります。
あまり気がつきませんでしたが、首都高の安全性は確実に向上しているのですね。
今後、オリンピックの開催が決定し、晴海・豊洲地区周辺の開発がさらに進めば、晴海線をより便利にご利用いただけますね。
「技術の開発などはしているのですか?」と質問したら、「企業と共同で特許を取得している技術はたくさんあります。『首都高の技術』のサイトに載っていますよ。」と言われてしまいました。すみません・・・勉強不足で。
次回は、3月29日に開通する高速神奈川1号横羽線大師出入口(横浜方向)と川崎縦貫線について、引続き土橋マネージャーにお話を伺います。

