ちょこっと寄り道

私が牛蒡(ごぼう)だった頃

茶の助夏休み。
小学生の私は、毎日学校のプールに通っていて、真っ黒に日焼けし、痩せて牛蒡のような手足をしていました。

 

 

プールが休みの日は、母の縫ってくれたタオル地のワンピースの下に紺のスクール水着を着て、自転車に乗り、せっせと近くの海岸に出かけ、薄く華奢な桜貝のかけらや、波で洗われて、角の取れた緑色や水色のガラスを集め、クッキーの缶に大切にしまっていました。

 

あれから、たくさんの夏が過ぎました。
今はもう日焼けが怖くて、滅多に海岸には出かけません。

 

都会の海は、林立する高層ビルに囲まれており、子供の頃のそれとは趣きが違います。

 

でも、行き交うヨットの白い帆、夏空に輝く白いベイブリッジをぼんやりと眺め、潮の匂いを嗅いでいると、干からびたヒトデや打ち上げられた海草、足裏のヒリヒリとした熱い砂の感触、凪の暑さ、そして牛蒡だった頃の遠い日を思い出します。

 

横浜ベイブリッジ

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