2018.03Feature 3

晴海線をつくったプロたち

2018年3月10日、高速10号晴海線の「晴海出入口~豊洲出入口」間、約1.2kmが開通します。
晴海線はどのように計画され、どんな工事によってつくられ、環境にどのように配慮されているのでしょうか?
各分野のプロフェッショナルたちに話を聞きました。

環境のプロ

高機能舗装と遮音壁で
騒音をブロック

佐藤克寿さん
東京西局プロジェクト本部 
プロジェクト調査・環境課長

周辺地域の環境に配慮して「高機能舗装の採用」「遮音壁の設置」を実施しました。

 高機能舗装とは、通常の舗装と比べて舗装を構成する材料間に隙間ができるように工夫された舗装です。この隙間に空気が逃げることで、騒音が生じにくくなるのです。さらに、騒音防止以外の効果もあります。舗装を構成する材料間の隙間が大きいため、雨天時の水はけが良くなり、走行時に上がる水しぶきが低減されます。

 また、晴海出入口の中央分離帯には、高さ6mの遮音壁(両面吸音タイプ)を設置しています。

 高機能舗装によって「騒音を起こしにくく」し、遮音壁によって「騒音を外部に逃がさない」ようにすることで、周辺地域の環境を保全しているのです。

中央分離帯に設置された遮音壁(上) 騒音を減らす高機能舗装(右)

工事のプロ

常に「より安全で確実な工事」
を心がけて

田中充夫さん
東京西局プロジェクト本部 
晴海工事事務所長

晴海線の工事では、晴海大橋を通る「有明通り」の上り線と下り線の間に新たな橋を建設しました。晴海運河内での作業日数を短くし、航行する船舶への影響をできるだけ小さくするため、「リフトアップ工法」を採用。これは、橋桁を台船に載せて運び、台船上の大型ジャッキで橋桁を約6m持ち上げて橋脚と接続する工法です。橋桁の長さは143m、重量は1,800t。この工法では日本最大級です。

 晴海大橋南詰では、「ゆりかもめ」の線路をまたぐ形で橋梁を架設する工事も行っています。線路付近での作業ができるのは、夜中のたった3時間のみという条件下での工事でした。常に安全で確実な方法を見出しながら作業を積み重ねて、いよいよ晴海線は開通を迎えます。

晴海運河上で、台船から橋桁を持ち上げた

晴海運河上で、台船から橋桁を持ち上げた

計画のプロ

アクセスが便利に、
首都圏の防災機能強化にも

清野勝さん
計画・環境部 
計画調整課長

高速湾岸線と都心をつなぐルートには、これまで高速9号深川線と高速11号台場線がありましたが、今回、3本目のルートとして晴海線が新設されたことでアクセスが強化されると共に、所要時間の短縮や、並行する有明通りの交通集中の緩和が期待されます。

 また、特に期待されるのが首都防災機能の向上です。東京湾臨海部には2つの基幹的広域防災拠点が設置されています。首都直下地震などの大規模災害が発生した際、災害応急対策に関わる連絡調整を迅速かつ的確に実施するための拠点です。

 こうした重要防災拠点と、既設の首都高ネットワークが多重化されることで、首都圏の防災機能がさらに強化されることが期待できます。

晴海線

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