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土木学会技術賞(Ⅱグループ)

首都高速5号池袋線タンクローリー火災事故における73日間の復旧工事

平成20年8月3日早朝に発生した、首都高速道路5号池袋線熊野町JCT付近のタンクローリー横転火災事故によって、2層構造の鋼桁・床版・RC橋脚等が1,200度℃の火炎により炙られ、上層路面が70cmも陥没するなど、高架道路構造物においては過去に例のない程極めて深刻な損傷を被りました。

被災に伴い、首都高速道路は事故直後より通行止めを余儀無くされました。また、並走する一般街路の渋滞も著しく増加したことを受け、社会的影響を最小限とするため、昼夜連続施工による復旧工事を実施し、6日後には1車線暫定供用、引き続き交通を切り回しながら順次橋梁の架け替えを行い、72日後の10月14日をもって全面的な交通機能の復旧を果すことが出来ました。

本復旧工事は、被災に伴う首都高速及び一般街路への交通影響・社会的損失を最小限度に止め得たと同時に、狭隘な施工条件下で急速な施工を求められる橋梁架替え・改築プロジェクトにおける新たな1モデルを示したものと評価され、技術賞に値するものと認められ、受賞に至りました。


  • 上層桁架設状況
  • 全面開通状況