首都高速道路株式会社

高速都心環状線(築地川区間)

事業経緯

Background / Project

首都高の成り立ち

我が国では、1950年代からモータリゼーションが急速に進展。
その一方で道路整備が遅れ、東京都心部では慢性的な交通渋滞が問題になりました。
この渋滞の緩和を目指し、首都高速道路の建設は始められ、
1962年12月に、初めての首都高路線として、京橋から芝浦までの4.5kmが開通しました。
以後、延伸を続け、首都圏の大動脈として経済発展を支え続けています。

1962年 京橋~芝浦間開通

1962年 京橋~芝浦間開通

構造物の高齢化と過酷な使用状況

開通から60年以上が経過した、日本橋川上空の首都高。構造物の高齢化に加え、
この区間は1日あたり約10万台の自動車が走行する過酷な使用状況にあり、
支承部の疲労き裂やコンクリート床版のひび割れなど多数の損傷が発生しています。
きめ細やかな点検と補修により、お客様の安全・安心を追求していますが、
長期的な安全性の確保のために抜本的な対策が必要となっています。

き裂の進展を抑制するため応急補修を実施済

高速都心環状線(築地川区間)の大規模更新事業

高速都心環状線(築地川区間)の約1.5kmは、建設後60年が経過しており、コンクリートの剥離、鉄筋腐食が顕著です。
古い基準で建設されており、強度も不足していることから、現行基準に合った耐久性の高い擁壁に造り替え、
あわせて、跨道橋の架替えや急カーブの解消等による走行安全性を向上させる大規模更新区間として
2014年11月20日に事業許可を受け、当時のオリンピック後(2020年度)の着手を目指して計画を進めていました。

その後、新京橋連結路及び高速晴海線(予定)との接続を見据えた分合流部における付加車線設置や中央区と連携した上部空間活用(蓋掛け)とあわせて、
2023年12月18日には亀井橋~新金橋区間が、2025年6月16日には万年橋~亀井橋区間がそれぞれ都市計画変更されました。

大規模更新事業区間

擁壁の更新

擁壁の損傷状況(コンクリート剥離・鉄筋腐食)

跨道橋の架替え

同方向車道間の橋脚を撤去(新富橋)

上部空間の活用(イメージ※)

  • BEFOREの図
  • AFTERの図

※具体的な上部空間の活用や工事等の計画は現在検討中です。