高速道路の下に生命豊かなオアシスが！「見沼たんぼ首都高ビオトープ」ってどんなところ？

都心の喧騒から少し離れたさいたま市に広大な自然があるのをご存知でしょうか？

それはずばり、「見沼たんぼ首都高ビオトープ」。

ここには多種多様な生き物たちが生息し、豊かな生態系が育まれているのです！

今回は「見沼たんぼ首都高ビオトープ」の知られざる魅力をご紹介します♪

※見沼たんぼ首都高ビオトープは、閉鎖管理しており、一般公開しておりません。ビオトープ内への立入はお控えください。

「見沼たんぼ首都高ビオトープ」ってなに？

首都高速道路（埼玉新都心線）の高架下にある緑地「見沼たんぼ首都高ビオトープ」は、「自然共生型の新しい高速道路」を目指し、見沼田んぼ地域の生態系を再生する取り組みの一環として整備されました。

このビオトープは、多くの生き物たちが暮らす環境を守っている場所なんですよ！

今回は「見沼たんぼ首都高ビオトープ」にどんな生き物たちが暮らしているのか見てみましょう( ´∀｀)

首都高の取り組み（見沼たんぼ首都高ビオトープ）についてはこちら

見沼たんぼ首都高ビオトープについて詳細はこちら

「見沼たんぼ首都高ビオトープ」にはどんな生き物がいる？

「見沼たんぼ首都高ビオトープ」には、首都高の高架下とは思えないほどたくさんの生き物たちが生息しています。

その中でも、特に珍しい生き物を3種類ご紹介します！

1.　 カワセミ

写真提供：公益財団法人 埼玉県生態系保護協会

「清流の宝石」と呼ばれるほど体の色がきれいで、全長はたったの17cm。

カワセミは地帯別危惧に登録されています。

2.　 チョウゲンボウ

写真提供：公益財団法人 埼玉県生態系保護協会

小型の猛禽類でハヤブサの仲間であるチョウゲンボウ。

空中でピタッと止まる「ホバリング」という、特殊な飛び方で獲物を探すんです。

チョウゲンボウは準絶滅危惧種に登録されています。

3.　 ホンドキツネ

写真提供：公益財団法人 埼玉県生態系保護協会

この辺りでは30年近く姿が見られず、もう絶滅したのではないかと考えられていました。

しかし、このビオトープで生息を確認できたことで大きな話題になりました。

このほかにもタヌキやイタチ、珍しいチョウの一種であるギンイチモンジセセリ、トウキョウダルマガエル（いずれも準絶滅危惧種）なども生息しています。

どんな生き物たちがいるのかもっと知りたい人は「見沼たんぼ首都高ビオトープ」のページをご確認ください。

「見沼たんぼ首都高ビオトープ」に根をおろす植物たち

11月〜12月にかけて「見沼たんぼ首都高ビオトープ」で自生している植物の中から2つをご紹介します！

1.　吾亦紅（ワレモコウ）

日当たりの良い草原を好む多年草で、現在は「見沼たんぼ首都高ビオトープ」の在来種として大切に育てられています。

この植物が元気に育つように定期的な草刈りが行われているんです（＾∇＾）

2.　榛の木（ハンノキ）

湿地に生える木で、埼玉県のチョウに指定されている準絶滅危惧種の「ミドリシジミ」を呼び戻す「ハンノキ・プロジェクト」の一環として植えられました。

近隣の小中学校と協力をしながら、種から育てた苗を植え、移植してハンノキ林の拡大を進めています♪

「見沼たんぼ首都高ビオトープ植物図鑑」では、この他にもどんな植物が暮らしているかチェックできますよ。

高速道路のイメージが変わる？首都高の環境保全への取り組み

日常的に交通量が多い首都高。

走行する車のすぐそばで珍しい生き物たちが生息できる環境を維持できているのはなぜでしょうか？

実は首都高では、ビオトープの生態系を守るため環境に配慮した取り組みを積極的に行っているのです！

首都高によるビオトープの環境を守るための工夫

見沼田んぼの風景と調和するように、周辺の高速道路の橋桁は背景の森の色に合わせて濃い緑色に塗られています。

さらに、ビオトープで暮らす生き物たちを守るため、道路の低い位置から灯りを照らす「低位置照明」という特別なライトを設置。

これは夜間に光がビオトープに漏れないよう、路面だけを照らすことで生き物たちへの影響を最小限に抑えるという工夫がされています！

詳しくはこちら

まとめ

首都高は首都圏のインフラを支える一方、積極的に環境への負荷を減らす活動に取り組んでいます。

例えば、「見沼たんぼ首都高ビオトープ」のように高速道路の高架下やその周辺のスペースを活用してビオトープを管理し、地域の在来種が安心して暮らせる場所作りを進めています。

首都高の環境保全の取り組みはこれだけではありません。

他にも緑化を進めているスポットがたくさんあります。

ぜひ「Shuto-E-co」のサイトで首都高による環境保全活動をチェックしてみてください！