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土木学会論文賞

泥土圧シールトにおけるチャンバー内の土砂流動管理技術の開発

著者らは、泥土圧シールド工法における切羽の安定性向上と施工管理の精度向上を目的として、掘削土砂の流動性を計測する装置(フラッパー)を設置し、その計測値を3次元流体解析によりリアルタイムで同定することにより、気泡材の注入量等を適切に管理する技術を開発している。これにより、地盤によって変化する掘削土砂の流動性を定量的に把握し、マシン前面の地盤の安定性を図る施工管理を可能としている。本論文では、実工事の計測データを基に、掘削土砂の流動状態を定量的に評価すると伴に、その妥当性を検証している。3次元流体解析では、掘削土砂の閉塞状態、良好な流動状態、噴発状態を明らかにしている。本論文は、今後ますます大断面化が進む泥土圧式シールドの安全かつ安定した掘進を確保する上で、極めて実用性の高い技術を提案しており、新規性、信頼性が高く、時宜を得た内容である。また、本技術は今後の社会資本整備におけるシールド技術の適用・発展に大いに資すると考えられるため、論文賞にふさわしいと認められた。


  • 土砂流動化検知装置(フラッパー)
  • 3次元流動体解析結果