本論文は、実際の橋梁の疲労損傷事例と施工の不具合の関係及び製作中の部材の実態調査結果について詳細な分析を行っています。その分析結果を踏まえて、道路橋示方書の規定について、その趣旨を十分理解して遵守することの重要性、並びに品質管理体制のあり方に課題があることを指摘しています。
本論文は、鋼橋の疲労損傷の原因となる施工上の不具合を明確にし、鋼橋の耐久性向上に大きく貢献していることから、土木学会田中賞に値すると認められ受賞するに至りました。