事業概要

PROJECT

東京と神奈川をつないで半世紀、
高速大師橋は生まれ変わります。

首都高が誕生したのは1962年12月。2年後の東京オリンピックの開催に交通の面で貢献しました。
以後、高度経済成長、国際化、IT化、東京2020大会の開催へと、時代とともに変化を遂げる首都圏の大動脈として、経済発展を支え続けてきました。

経済発展に伴い、首都高の交通量は1964年の6万台/ 日から2022年には100万台/ 日と急速に増加。
過酷な使用状況などにより補修箇所も急激に増加しました。
それでも、適切な維持管理によって社会を止めることなく守ってきました。

一方、初期に建設された路線では、長期的な安全性の確保から、抜本的な対策が必要となっています。
1968年に開通した高速大師橋も、多摩川を渡る1日8万台の交通量を支え続け、これまでに1200か所以上のき裂が見つかっています。

きめ細やかな点検と適切な補修により、日々の安全・安心を確保していますが、構造物の長期的な安全性を確保するため、き裂が発生しにくく、長期の耐久性と維持管理性を備えたより優れた構造へと、高速大師橋を造り替えます。

高速大師橋は今、生まれ変わります。
100年先の未来のために。

完成イメージ完成イメージ

これまでに確認されたき裂への取り組み

これまでに確認されたき裂:1200か所以上これまでに確認されたき裂:1200か所以上

き裂の補修・補強

補修によりき裂の進展を防止大きなき裂に対しては、
さらに当て板補強等を実施

橋全体の補強

橋のたわみによるき裂の発生を防ぐために、全体の補強を実施

高齢化やたわみやすい構造のため、
依然として疲労き裂が発生

長期的な安全性を確保するため、
き裂の発生しにくい構造へ

  • 耐久性が高く、き裂の発生しにくい構造に
  • いつでも点検・補修が可能な
    維持管理空間(恒久足場)を確保
維持管理空間維持管理空間

恒久足場のデザインを水辺の景観を考慮したものとし、橋梁全体も水辺の景観に合わせた色に塗り替えます。

補修前
BEFORE
補修後のイメージ
AFTER
※ イメージ図であり、形状・色等は実際とは異なる場合があります。

施工方法

STEP

高速大師橋リニューアルでは、現在の橋の隣(下流側)に、長さ約300mの新しい橋を組み立てて、現在の橋と新しい橋をスライドさせて一挙に架け替える工法を採用しています。これにより、現在の橋の撤去と新しい橋の架設という2つの工事を、合わせて2週間という短期間で実施します。

STEP01

新しい橋脚を
組立

新しい橋の橋脚(橋を支える部分)を組み立てます。

新しい橋の橋脚

STEP02

新しい橋を組立

現在の橋の下流側で
新しい橋を組み立てます。

現在の橋・新しい橋

STEP05

現在の橋を
解体

現在の橋を
解体します。

現在の橋・新しい橋

2025年度

工事完成予定

2週間での架け替えを実現するための
3つの工夫

1

スライドによる一括架け替えを実現

川の流れを妨げない方向に移動用レールを設置する一方で、周辺の建物に当たらない位置に新しい橋を組み立て。その結果、新しい橋はレールに対して斜め方向にスライドする必要があり、高度な管理が必要なことから、2方向のジャッキをリアルタイムに集中管理することで迅速かつ正確な一括架け替えを実現。

2

あらかじめ橋をほぼ完成させて、
通行止期間を短縮

架け替え前に、できるだけ照明柱や高欄、舗装などを完成させることにより架け替え後の作業を削減して、通行止期間をできるだけ短縮。

3

雨天でも工事可能な環境を整備して、
確実に工程を管理

防雨設備を設置することで、雨天では作業が困難な溶接作業や防水工事などを予定通り実施できるような環境を整備し、確実に工程を管理。

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