Maintenance 首都高の維持管理
“時間”が増える道
scene 01
大切な商談に向けて、
首都高が時間を取り戻す
味方になる
今日は、午後に大切な商談がある。朝出社したら、商談で使う資料の最終確認をするつもりだった。
しかし、出社後すぐに電話が鳴り、クライアントからの急な依頼が舞い込んだ。
その対応に追われる一方、さらにシステムの不具合まで重なる始末。結局、資料の最終確認ができないまま商談への出発時間になってしまった。
一分たりとも遅れられないという焦りが募る中、公共交通機関に遅れが出ており、車で向かう決断をする。しかし一般道の渋滞を想像すると心が折れそうだった。
迷いの中、首都高の案内標識を見つける。料金所を越え、高架の風景が続くと、時間がゆっくり取り戻されるように感じた。車内で深呼吸を一つし、到着直前に流れる景色を眺めながら会場へ急ぐ。
ぎりぎりで扉を開け、上司とクライアントに頭を下げると、緊張がほどけ、商談は予定通りに始まった。終わったとき、今日は首都高が私の味方だったと静かに思った。
家族の顔を思い浮かべながら、日常を支える道路の存在に感謝した。あの選択が正しかったと、改めて胸を撫で下ろした。
scene 02
首都高で
早く帰れたからこそ
生まれた
家族との会話
大切な商談を終えてオフィスを出ると、今日が子どもの誕生日だという事実がふと胸をよぎった。
平日はなかなか家族の時間が取れない。だからこそ、夕方の時間は絶対に守りたい。一般道の信号や渋滞に心配を抱えつつも、少しでも早く帰るため首都高速に車を滑らせた。
高架の上で夕焼けが窓越しに差し込み、車内では明日の遊びの話や好きなケーキの話を心の中でリハーサルする。
料金所を抜け、予想よりも早く自宅近くの出口へ。
家のドアを開けた瞬間、満面の笑顔と「おかえり」の声が待っていた。小さなテーブルには手作りの飾り付けがあり、子どもの目は驚きと喜びで輝いている。
短い移動時間が家族の大切な時間を取り戻してくれたと、改めて首都高の存在に感謝した。
scene 03
走るたびに気になる
首都高への
小さな疑問
首都高を走る帰り道、今日は珍しく工事や事故の表示もなく、スムーズに車が流れていたことを思い出す。
高架の明かりを眺めながら、「そういえば、いつもどこかで工事をしている気がするな」 とふと頭に浮かんだ。
昼間は渋滞の原因になっていることもあるし、夜遅くにライトを照らして作業している人たちを見かけることもある。
道路を直しているのか、点検しているのか、詳しいことはわからない。ただ「いつもやっている」という印象が強い。
それに、黄色いパトロールカーとよくすれ違った。「路上に落ちていた落下物を拾ったり、事故を処理したりしている人も見たことがあるな。でもこの人たちは、どうやってすぐに駆け付けているんだろう?」と不思議に思った。
考えてみれば、こうして安心して走れているのも、それらの作業のおかげなのかもしれない。
Check ! 首都高の裏側紹介
首都高っていつも工事している
イメージがあるけど、
そんなに工事しているの?
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15分に1回、どこかで『傷』が治っています。
たとえば道路にヒビが入ったり、橋の一部が古くなったりしたら、そのままにしておくと危ないですよね。
だから、私たちは街が眠っている間にもそうした“こわれそうなところ”を見つけては、直す工事を続けています。2024年度に直した回数は、なんと約34,000回!
計算すると、およそ15分に1回、首都高のどこかで「傷」が完治していることになります。 絶え間なく行われるこの作業は、道路を直すというより、東京の大動脈を「再生」させ続ける活動なんです。
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月旅行を7回繰り返す、黄色いパトロールカー
首都高では、いつでも安心して走れるように、24時間365日、道路を見守っています。 その主役となる黄色いパトロールカーの年間走行距離は、約520万km。 これは、地球から月までを、1年で7回も往復して帰ってくるのと同じ距離です。私たちは、この果てしない旅の途中で、落下物を拾い、故障車に駆けつけ、冬には雪と戦います。 あの黄色い車は、月に行けるほどの距離を走りながら、あなたの「いつもの日常」を守り抜いています。
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あなたを見守る2000個以上の目
首都高は、複雑な迷路のように見えるかもしれません。 カーブの先で故障したら? 誰もいない夜中に事故にあったら? そんな不安を感じる必要はありません。首都高では、様々なセンサーやカメラなどで常に異変がないか見守っています。これらの膨大な情報は交通管制室に集められ、1分ごとに最新の情報を情報版などに反映しています。 また、皆さんを見守る目であるCCTVカメラは2,000個以上。これは1kmごとに約6人のガードマンが立っているのと同じ密度です。事故や故障が起きれば、すぐにパトロールカーを向かわせます。
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最先端技術の開発・導入
近年目覚ましい進歩を遂げているICT(情報通信技術)、AI(人工知能)、IoT、ロボット技術などを積極的に活用し、維持管理の生産性の向上が期待されているシステムを開発し、運用しております。
画像解析やAI等の活用により、構造物の劣化・損傷に対する総合的な分析・判断を行い、
調査・設計、施工、維持管理をトータルに支援、実現が可能なシステムです。 -
工事の曜日や時間帯はいつと決めているの?
曜日は定めず、工事渋滞が予想されない交通量の少ない時間帯に工事を行うことを基本とします。
ただし、大きな音の出る作業は、これまでどおり沿道の皆様への配慮から23時までに終了させるため、やむを得ず交通量の多い時間帯に作業を行う路線があります。それらの路線については、交通への影響を考慮し、行います。 -
よりスムーズな料金所の追加へ
首都高は、安全性・快適性の向上や料金所周辺の環境改善、混雑区間のスムーズな利用を目的として、通行止めを伴う料金所のリニューアル工事を実施中です。
2025年度には90箇所がETC専用入口になります。
