TOP / 首都高 乗り物プロファイル / ウェーブドクター

Photo

乗り物プロファイル

ウェーブドクター

今日は、道路の明るさや電波の強さを調べるウェーブドクターについて勉強しよう!
見た目は普通の車みたいだけど、屋根の上にたくさん付いているものはなんだろう?
お父さんプロフィール:
学生時代からバイクや車で旅するのが趣味だったお父さん。
乗り物の話になると止まりません。
娘さんプロフィール:
乗り物に興味津々な娘さん。
今は自転車だけど大きくなったらバイクにも乗りたいとか。

PROFILE
No.08

ウェーブドクター

ウェーブドクターは、車体にさまざまなセンサーや計測機器を搭載し、道路を走りながら道路照明の明るさや電波の強度を測ることができる車です。測定のために交通規制をする必要がなく、効率的に精度の高いデータを集めることができます。測定できるのは、トンネル内の照度、ラジオやETCの電界強度など計9項目。測定したデータは、測定した地点の位置情報と関連付けて記録され、デジタル地図上に表示することが可能です。

  • 長 さ534㎝
  • 高 さ230㎝
  • 重 さ2.34t
  • 性 格目立たないタイプだが周りの情報にはとても敏感
  • 特 徴車体の上や前後に取り付けたセンサーでさまざまな測定を同時に行い、車内でデータをリアルタイムにチェックすることもできる。
  • 出身地日本

照度計
車の前後には、主にトンネル内の照明の明るさを測定する照度計が付いています。前と後ろのバンパー付近の照度計は、真上から路面を照らす通常の照明を測るためのものです。走行中に車内のスイッチで高さを変えることができ、測定時には照度計を路面から15㎝の高さに下ろします。バックドアの中ほどにある照度計では、トンネルの入口部分に使われている「プロビーム照明」の明るさを測ります。プロビーム照明の光は、真下ではなく車が進む方向の路面を照らしているため、照度計のセンサーが横向きに取り付けられています。

電界強度測定アンテナ
フロントガラスの上にあるのは、ETC(料金所ETC、フリーフローETC、ETC2.0)の電波の強さを測るアンテナです。車線全体の電波をまんべんなく受信できるよう、車体の幅いっぱいにアンテナを取り付けています。ルーフの中央には、トンネル内のラジオ放送と管理用無線を測るアンテナがあります。管理用無線とは、緊急時、ラジオ放送に割り込むことができる無線のこと。万が一に備えてしっかり電波が発射できているかを確認します。

光と電波は、どちらも電磁波という波の一種なんだ。ウェーブドクターという名前は、波を意味する英語の「ウェーブ」からつけられたんだよ。
たくさんの波を測って悪いところがないかチェックするお医者さんみたいな車、という意味なんだね。

測定ナビシステム
たくさんの測定地点を効率良く回れるよう、あらかじめ測定地点や測定内容を「測定ナビシステム」に入力し、走行ルートを決めておきます。走行中、測定ナビシステムの画面には、どのルートを通り、どの地点で何を測るのかが表示され、それに沿って作業が行われます。画面に表示された情報は、助手席の作業員が運転手や測定担当者に伝え、安全運転と効率的な測定をサポートします。

データ表示用モニターとPC
後部座席には、データ表示用のモニターやPCがあり、測定データがリアルタイムに表示されます。測定担当者はその画面を見て、明るさや電波の強さが基準を満たしているかを確認します。全項目同時測定が可能ですが、モニターにはリアルタイムでチェックしたいデータを選んで表示しています。

電源装置と受信機
荷室には、測定器やアンテナの受信機、電源装置などがまとめられています。さまざまな装置を動かす電気は、ハイブリッド車両の給電システムから確保しています。

路面温度計
荷室の下には非接触温度センサーがあり、路面温度などを測定して表示しています。

お父さんの豆知識
決められた場所で自動的に測定が始まるシステムを開発して、測定する人がデータの確認に集中できるようにしているんだって。
新しい技術を使ってどんどん性能アップしているんだね!

バックナンバー

一覧を見る