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首都高ドライブ心理ハック

Vol.08 高速道路 × 不安

高速道路が怖い!不安を感じる原因とは?

首都高心理ナビゲーター

みなさんは高速道路の運転が怖いと思うことはありませんか? 高速道路には、本線への合流、車線変更、分岐など、事故を起こしてしまう危険や怖さを感じる要因がいくつもあります。今回はそういった不安を感じる原因と、その恐怖心をやわらげながら安全に運転するためのポイントをご紹介します。

事故を起こしたら…「合流」が怖い

一般道路から高速道路へ合流する時は速度を上げて入っていきますが、この時、本線を走っている車が少なければ、スムーズに合流することができます。しかし、本線の車が多く、列をなしているような場合、なかなか思うように合流できずに焦ってしまうことも。本線を走る車はスピードを出して走行しているので、判断を誤ると大事故につながります。それが、「高速道路は怖い」と感じるポイントの一つ。同じことは、本線同士が合流するような場所や、車線変更が必要な分岐の手前でも起こります。

都市高速ならではの状況が苦手意識を生む

さらに首都高のような都市高速道路は、人口密集地の中を走行するため、都道府県をまたぐような他の高速道路とは違う特徴があります。たとえば、①カーブや分岐が多い、②合流時の加速車線が短い、③短い距離で出入口が設置されている、④出入口が本線の左右どちらにも設置されている、⑤側壁が近く圧迫感があるといった設計上の特徴、そして⑥車が密集して走行していることが多いという特徴があります。これらも怖さを感じる原因になっています。

事前の準備と早めの行動で不安を解消!

怖さをやわらげるためには、分岐で迷わないよう、まずは事前にナビや地図でルートをしっかり確認しておくことが大切です。上り坂や下り坂では速度が変動しやすいので、走行中はできるだけ一定の速度を保ち、車間距離をしっかり取ると落ち着いて運転できます。また、都市高速に入るときは、合流までの助走が短いので、思い切って加速し、本線の車と同じくらいの速度までしっかりスピードを上げましょう。早めにウインカーを出して、合流の意思を本線の車に示しておくのもポイント。そうすることで、本線のドライバーも車間距離を空けるなど、スムーズに合流できるような動きを取ってくれます。この「早めのウインカー」は、ほかの車線変更のときにも役立ちます。

<この記事の監修者>

九州大学 大学院システム情報科学研究院

志堂寺 和則 教授

専門は交通心理学、認知科学、ヒューマンインタフェース。日本交通心理学会副会長。ドライビングシミュレーターを用いた運転行動の計測などを通し、運転者支援や教育の観点から自動車事故防止研究に取り組む。また、交通事故防止に関する講演・講座にも多数協力している。

著書:『交通心理学』(北大路書房:分担執筆)、『交通心理学入門』(企業開発センター交通問題研究室:分担執筆)等

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