
03. 6号向島線接続地区高架橋工事区間
Overview
Background / Project
我が国では、1950年代からモータリゼーションが急速に進展。
その一方で道路整備が遅れ、東京都心部では慢性的な交通渋滞が問題になりました。
この渋滞の緩和を目指し、首都高速道路の建設は始められ、
1962年12月に、初めての首都高路線として、京橋から芝浦までの4.5kmが開通しました。
以後、延伸を続け、首都圏の大動脈として経済発展を支え続けています。
日本橋川上空を走る首都高 都心環状線は、
1964年の東京オリンピックを翌年に控えた1963年12月21日に開通しました。
既に建物が密集した東京都心部においては、
モータリゼーションの急拡大による交通需要の増加に早急に対応するために、
川や道路などの公用地の上空を使用して建設を行いました。
開通から60年以上が経過した、日本橋川上空の首都高。構造物の高齢化に加え、
この区間は1日あたり約10万台の自動車が走行する過酷な使用状況にあり、
支承部の疲労き裂やコンクリート床版のひび割れなど多数の損傷が発生しています。
きめ細やかな点検と補修により、お客様の安全・安心を追求していますが、
長期的な安全性の確保のために抜本的な対策が必要となっています。
きめ細やかな点検と適切な補修により、日々の安全・安心を確保していますが、
構造物の長期的な安全性を確保するため、
長期の耐久性と維持管理性を備えたより優れた構造へリニューアルを進めています。
都心部の交通を支える首都高速道路を、次世代へつなぐ、
安全・安心な道にするため、新たに地下ルートを整備する地下化事業に取り組んでいます。
Background / Tunnel
Collaboration with Redevelopments
立体道路制度は、道路として利用する
範囲を立体的に定めることで、
道路敷地の上下空間に建物の建設を可能とするものです。
地下化事業では、立体道路制度の活用により、
道路トンネルの上部にも建物の建設を
可能とすることで、敷地の有効活用を図っています。
Route
Flow
地下化事業の工程は、「PHASE 01 地下化に向けて」、
「PHASE 02 地下を走る新しい首都高速道路へ」、
「PHASE 03 日本橋川に青空を」の3つのフェーズに分けて行います。
2024年3月に出入口撤去工事が完了し、2025年4月5日より 八重洲線の長期通行止めを行い、
PHASE 02に移行しました。地下ルートの完成は2035年度を予定し、
高架橋の撤去工事の完了は2040年度を予定しています。
Effect
地下ルートでは、従来の高架橋よりも路肩を広く確保することができます。
そのため空間的余裕が増し、車の走行性が向上します。
また万が一、車両が路肩に停止していても通行することができます。
地下ルートの開通後は江戸橋ジャンクションの都心環状線連結路を廃止します。
代わりに新たな都心環状ルートとして、八重洲線と新たに整備する新京橋連結路をご利用いただくことで、
江戸橋ジャンクションの渋滞が緩和されます。
地下ルートの開通後、これまでの高架橋を撤去する工事が始まります。
撤去が完了すれば、歴史ある日本橋の上空を覆う構造物がなくなり、
日本橋の景観が新しくなります。併せて新しいまちづくりが進められるため、地域の魅力がさらに高まります。
再開発の計画はイメージです。