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シールドトンネル拡幅技術(2)<併設トンネルの切開き(2)>


中央環状線山手トンネルの五反田出入口において、地上の山手通りの交差点や大型の地下埋設物が輻輳している区間では、交通や埋設への影響が少ないパイプルーフアーチ工法による非開削の切開き工法を採用しました。



2本のトンネル間に躯体構築するにあたり、従来のパイプルーフアーチ工法と比較して、パイプルーフ化の支保工・支持杭を必要とせず自立させることで、作業空間の確保による施工性と品質を向上させることができました。

また約30mの幅員である山手通り内に往復4車線と出入口1車線を構築するため、従来のような出入口一体の切開き構造ではなく出口と入口を分離し別々に設けています。そのため、トンネル切開き部の躯体構造は非対称かつ過密な配筋となりましたが、高強度鉄筋による合理化を図りました。



本工法は地下交通や地下埋設物に影響を及ぼさず地下の大空間を安全かつ合理的に短期間で掘削・構築できる技術として、地下道路トンネルの分岐・合流部などの構築に広く活用できるという点が評価され、2014年度 土木学会「技術開発賞」を受賞しました。


【パイプルーフアーチ工法に関する受賞リンク】