首都高は、カーボンニュートラル・生物多様性の保全に努め、次世代の豊かな暮らしの実現を目指しています。

今回は大小合わせて20箇所のPAの中から、首都高速5号池袋線に位置する南池袋パーキングエリア(PA)のリニューアルに関する取り組みを中心にご紹介いたします。


"お客さまがほっと一息つける空間"へ。生まれ変わった南池袋PA

南池袋PAは、内装改装工事のため休憩所建物を一時閉鎖していましたが、2025年4月1日(火)にリニューアルオープンしました。リニューアルでは、緑を感じさせるインテリアや、お一人でもゆっくり利用できるカウンターコーナーなどを新設。お客さまにとってより快適で、運転や移動の疲れをほぐせるような、爽やかで落ち着いた空間のPAへと生まれ変わっています。

そんな南池袋PAのリニューアルのポイントや工夫されている点について、首都高(株)事業開発部事業管理課の唐木田主任と首都高速道路サービス㈱営業第二部休憩所営業課の阿部課長代理にインタビューしました!(※役職は2025年9月当時のものです。)

首都高(株)CS・サステナビリティ推進部サステナビリティ推進室脱炭素社会推進課(以下「CN」):では早速ですが、今回のリニューアルのコンセプトを教えてください。

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▲首都高速道路サービス(株)営業第二部休憩所営業課の阿部課長代理(左)と首都高速道路株式会社事業開発部事業管理課の唐木田主任(右)

阿部: "ほっと一息つける空間"をテーマに、運転や移動の疲れをほぐせる爽やかで落ち着いた空間を目指しました。内装デザインを刷新し、緑を感じさせるインテリアやカウンター席を導入することで、お一人でもゆっくりと過ごせる空間を整えています。

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▲出入口をはじめ、施設内の各所に緑を感じるインテリアが配置されています。

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▲お一人でも気兼ねなく過ごせる、自然光が差し込む明るいカウンター席。

CN:そもそも、なぜ南池袋PAをリニューアルの対象とされたのでしょうか?

阿部:主な背景には、建物の老朽化がありました。以前の施設は堅い雰囲気で、床が硬い鉄板だったりと、"ほっと一息つける空間"というコンセプトには合致していなかったんです。今回のリニューアルでは、そのビフォーアフターを特に大きく感じていただけると思います。また、PA施設としてのライフサイクルコストを踏まえ、建て替えではなくリニューアルを選択しました。

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▲リニューアル前(左)とリニューアル後(右)の南池袋PA休憩施設内

CN:新設ではなくリニューアルを選んだ点は、環境負荷を抑える選択にもつながりそうですね。続いて、今回のリニューアルで新たに導入された設備や工夫した点を教えてください。

阿部:お客さまにご満足いただき、ほっと一息ついてリフレッシュしていただけるような空間づくりを心掛けました。まず、アイスクリームや生絞りオレンジジュースの自動販売機を新設し、自動販売機のラインナップを拡充。それから、ランプシェードのデザインを自在に変えて映し出す次世代照明器具「LANTERNA(ランターナ)」を導入し、柔らかく演出できる空間を実現しました 。LANTERNA の導入は、首都高のPAとしては初の試みです。

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▲生絞りオレンジジュースや人気ラーメン店の味をその場で楽しめるもの、コンビニ商品の自動販売機など、バラエティ豊かな自動販売機が並んでいます。

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▲「LANTERNA」は、心安らぐ癒しの映像や、広告などをお客さまにご覧いただけます。

阿部:また、南池袋PAには従来から人気のラーメン自販機がありますが、残り汁の処理が一つの課題とされていました。そこで、飲食店で使われる冷蔵テーブルを改良し、内部にごみ箱を設置しました。冷却で異臭を防ぎつつ、凝固剤を入れることで残り汁を固めて安全に廃棄できるようにしています。そして設備の改良にあわせて、お客さまが分別に迷わないよう、ごみ箱のサインもより見やすく、わかりやすい表記に改良しました。

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唐木田:ラーメンの自動販売機を設置しているPAの多くはスタッフのいない無人PAなので、衛生的な環境を保つための工夫をしています。

CN:ごみの分別精度が上がれば資源を回収しやすくなり、リサイクル率も向上しそうですね。南池袋PAでは、再生可能エネルギーを導入されていると伺いましたが、いかがでしょうか。

唐木田:リニューアルに伴い、南池袋PAの店舗ではオフサイトPPA※を活用した再生可能エネルギーを利用する電力契約に切り替え、再エネ化100%を実現しております。
※需要場所(電力供給を受ける企業の拠点)から離れた場所に発電設備を設置し、発電電力を需要場所に供給する仕組み。 

CN:今回のリニューアルでは、お客さまがより快適かつ楽しみながら過ごすことができるPAに生まれ変わっただけではなく、環境への配慮も実現されていて素晴らしいですね! そんな南池袋PAを含め、今後のPA店舗整備の展望など伺えますでしょうか。

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▲阿部課長代理(左)、唐木田主任(中央)とCN担当者(右)

唐木田:直近では、大黒PA本館2階のリニューアル工事を進めており、秋にオープン予定(※)です。

CN:それは楽しみです!!新しくなった大黒PAにも是非お邪魔させてください。

※大黒PA本館2階休憩スペースは、2025年10月末に「DAIKOKU LOUNGE(大黒ラウンジ)」として リニューアルオープンいたしました。 タリーズコーヒー大黒PA店もオープンしておりますので、大黒PAにお立ち寄りの際は是非ご利用ください。


首都高PAでの環境への取り組み

首都高では一部のパーキングエリアにおいて、節水トイレ、ソーラーLEDブロック、LEDダウンライトなど環境にやさしい技術を取り入れています。ここからは、その他のPA等における具体的な取り組みをご紹介します。


■川口ハイウェイオアシス

埼玉県川口市にある「川口ハイウェイオアシス」は、川口市と首都高が協力して整備した首都高初のハイウェイオアシスであり、「水と緑のオアシス空間」をテーマとした自然豊かな場所です。2022年4月にオープンし、植木の街として知られる川口の地域特性を活かし、豊かな緑と水辺の景観を整備することで、首都高を利用されるお客さまに潤いとやすらぎを提供するとともに、地域の皆さまにも親しまれる開かれた空間を実現しています。

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環境に配慮した具体的な設備としては、次のような取り組みを導入しています。

  • 全館LED照明を採用し、省エネルギー化を推進
  • 電気自動車用急速充電器を設置し、電気自動車の利用を支援
  • レストランでの使い捨てカトラリーの削減

さらに、川口名産の鋳物を取り入れたデザインや、お子さまが遊べる大型屋内施設「ASOBooN」、地域産品を扱う物販・飲食コーナーなど利用者が自然や地域文化に触れながら休息できる、新しいかたちのハイウェイオアシスとなっています。

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■大井東西PA

大井パーキングエリア(東行き・西行き)には、アサヒ飲料株式会社が開発した「CO2を食べる自販機」が2024年9月より設置されています。

自販機のポイントを開発者であるアサヒ飲料㈱に伺ってみました。

「CO2を食べる自販機」のポイント

● 大気中のCO2の吸収を可能とし、吸収したCO2を肥料やコンクリートなどの工業原料に活用

● CO2を吸収しても自動販売機の稼働に影響はなく、大気中のCO2を吸収する木と同じような役割を果たすことが可能

● 1台当たりのCO2吸収量は稼働電力由来のCO2排出量の最大20%を見込んでおり、スギ(林齢56-60年)に置き換えると約20本分の年間吸収量に相当

CO2を資源として循環させることで、循環型かつ脱炭素社会の実現を目指している画期的な自販機です。

大井パーキングエリアにお立ち寄りの際は、ぜひご覧ください。

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今後も首都高では、都心部の限られたスペースの中でお客さまに安心・快適にご利用いただけるよう、PAのサービス向上に取り組むとともに、環境にも人にもやさしいPAを目指してまいります。



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