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さいたま市と川口市にまたがる見沼たんぼ地域には約1,260haもの広大な緑地空間が広がっています。その一画にある「見沼田んぼ首都高ビオトープ」は首都高が希少な緑地空間を維持するため管理している場所です。

埼玉県の蝶であり、レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されている「ミドリシジミ」の生育にはハンノキが欠かせないことから、近隣の小・中学校と連携してハンノキを種から育てる「ハンノキ・プロジェクト」が2011年にスタート。現在は15本前後のハンノキが生息している首都高ビオトープにて、地元の大原中学校・緑化委員の生徒の皆さんとハンノキ調査を行いました。

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ミドリシジミやハンノキの関係性の説明について熱心にメモを取りながら耳を傾ける緑化委員の生徒の皆さん。ハンノキは湿地を好むので、見沼たんぼ地域はハンノキの生息にぴったりの場所。調査のメインは樹高測定。普段はほとんど見ることのない、測桿(そっかん)と呼ばれる木の高さを調べるための測定器を使います。見慣れない道具に興味津々の生徒たちです。

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一人がハンノキのすぐ横で測桿を支えながら伸ばしていき、他の人が遠くから測桿の先が木の先端に到達するように確認しながら声をかけて測定していく協力が大切な作業です。

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ハンノキの樹高は高いもので12mを超えたものも!
低いものは4~5mほどで、中には昨年の測定より小さくなっているものもありました。小さくなっている場合、カミキリムシなどが伸びた柔らかい状態のところを好んで食べてしまう場合もあるのだとか。生徒達からも驚きの声が上がりました。

見沼田んぼ首都高ビオトープでは自然環境になるべく手を入れないようあえて必要最低限の管理のみを行なっているため、多種の生態系が保全され木々の成長具合もさまざま。全体を見るとおおむね伸びており順調な成長が見られるので一安心です。

昨年の測定にも参加し、連続でハンノキ調査に参加している生徒たちからは「前回より伸びているのが分かった」と嬉しそうな声も聞こえてきました。

そして、今年もハンノキにミドリシジミの卵を発見することができました!
1mm程度と、とても小さく肉眼では気づかないほどですが、しっかりとハンノキに産卵されています。生徒たちも覗き込んで確認します。

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枝に白い小さな点が付いているように見えるのがミドリシジミの卵です。写真で見つけられたでしょうか?

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貴重な卵は、他の虫に食べられてしまうことのないよう普段は網をかけて保護しています。

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今年はキラキラと光るミドリシジミを見ることができるかもしれませんね。次の調査がますます楽しみになりました。
皆さんもミドリシジミの成虫発見の報告ができる日を楽しみにしていてくださいね!