「見沼たんぼ首都高ビオトープ」でハンノキ調査と自然体験会を実施しました!

埼玉新都心線の見沼たんぼ地区にある見沼たんぼ首都高ビオトープで大原中学校・緑化委員の皆さんと例年夏に行っている、ハンノキ調査。今年は新型コロナウイルスの影響で開催が危ぶまれていましたが、時期をずらし感染症予防対策を徹底することにより11月18日(水)に無事に調査を行うことができました。

IMG_7871_R.jpg

凖絶滅危惧種(レッドデータブック)に指定されている、埼玉県の蝶「ミドリシジミ」を呼び戻すべく、ミドリシジミが生息するために必要不可欠なハンノキを近隣の小・中学校と連携して種から育て、早10年を迎えます。

IMG_7865_R.jpg

すくすくと成長し、25本以上に群生したハンノキを緑化委員38名の皆さんと調査、測定していきます。

IMG_7867_R.jpg

ミドリシジミとハンノキの関係性の説明について熱心にメモを取りながら耳を傾ける緑化委員の皆さん。

IMG_7868_R.jpg

計測したハンノキの樹高は、平均742cmで昨年と比較して約70cm高くなっていました。
順調に育ち続けるハンノキは、高いものはすでに10mを超え、見上げながら測定するのも一苦労です。

IMG_7866_R.jpg

今回、ハンノキ調査の中で初めてミドリシジミの卵を発見することができました!ハンノキの幹に産み付けられたミドリシジミの卵は1mmほどのとても小さなサイズ。教えてもらわないと見つけられないほどの小ささで、残念ながらまだ小さすぎて写真に収めることはできませんでした。

見沼たんぼ首都高ビオトープに生息する動植物の記録は2008年の565種から現在は2.5倍の1400種あまりに増えています。ミドリシジミの卵の発見により、生態系が確実に戻って来ていることを改めて実感することができました。 見沼たんぼ首都高ビオトープで、ミドリシジミたちがキラキラと光りながら飛び交う姿を見られる日も遠くないかもしれません。

そして、もうひとつ。こちらも開催できるか心配でしたが、今年も大古里(おぶさと)育ちの森幼稚園年長組の皆さんに11月19日(木)、20日(金)、感染症予防対策のため各日約15名、2日間に分けて自然体験会を開催することができました。

IMG_7859_R.jpg

「子どもたちに自然の中で遊びながら学んでもらう」をテーマに、「いきものさがし」では、色別に生き物を探したり、"いいにおい"のものを探したりしました。
次々と見つけて持って来てくれるその手の中には、ヨモギやハッカ、ニラまで!「いいにおい」「違うよ、臭いよ」と感じ方もそれぞれ。

IMG_7869_R.jpg

オオオナモミを使ったダーツゲームでは、オオオナモミのひっつく特徴を利用して的に命中させていきます。オオオナモミという名前にピンとこなくても、ひっつきむしと聞くと思い出す人も多いのではないでしょうか?

IMG_7860_R.jpg

みんな上手に命中させていきます。

IMG_7861_R.jpg

また、生態系を邪魔させないために、外来種のセイタカアワダチソウを駆除。自分たちよりもずっと背の高い草と格闘しながらたくさん抜いていきます。

IMG_7862_R.jpg

大人気のダンゴムシレースは、円の中心に置いたどのダンゴムシが一番早く円の外に出るかを競います。今年は、ダンゴムシに似たワラジムシも参戦。一見、同じように見えるダンゴムシとワラジムシですが、走る速さはワラジムシの圧勝で子どもたちからも驚きの声が上がります。
子どもたちには丸まるダンゴムシの方が人気のようでした。

IMG_7864_R.jpg

ダンゴムシは、落ち葉や枯れ草を食べて森のお掃除をしてくれていること、土を豊かにし、他の生き物の食べ物となって自然を支えてくれていることを学び、ダンゴムシを見る目も変わったかな?

IMG_7863_R.jpg

首都高のビオトープによる環境への取組みが、引き続き子どもたちにたくさんの新しい発見をしてもらえるものになるようこれからも努力していきます。

IMG_7870_R.jpg