首都高速道路株式会社 オフィシャルサイト

シールドトンネル拡幅技術(3)<供用中の上下の併設トンネルの切開き>


先行して供用していた大橋ジャンクションの上下2本のシールドトンネルを切開き、山手トンネル本線部の上下2段のトンネルを構築する活線シールド切開き工法が採用されました。供用中の山手トンネルの間に仕切り壁(プロテクター)を設置し、併走するように開削工法で掘り下げ、NATM併用シールド切開き工法により約250mの分合流部を構築しました。

供用中の道路トンネルを通行止めせず、新設のトンネルと接合する工事は世界に前例がありません。



本工事では、沿道環境や交通などの影響を抑えるために、工事範囲全線にわたって躯体幅よりも狭い掘削幅で開削し、頂版部分からはNATM工法により拡幅掘削を行い、躯体構築しました。その後、逆巻き工法により、上床版、中床版、下床版の順に、また側壁は下層部から上層部へと構築し、切開き部の構造を一体化しました。




掘削から埋戻しまで、トンネルの挙動を正確に把握するよう設計・施工を行ったことが評価され、2015年 地盤工学会 関東支部「技術賞」を受賞しました。


【受賞リンク】