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シールドトンネル拡幅技術(4)<上下の併設トンネルの地中拡幅>



連結路のような分合流部をトンネル構造で構築する場合において、上下に並走する2つずつのトンネルを、それぞれ切開いて接続するための非開削工法として、地中切開き工法を開発し、中央環状線大橋ジャンクションの連結路と山手トンネル本線シールドとの接続部に適用しました。

当該地は、住宅や商業施設が密集するエリアであることから、地上の施工ヤードや開削範囲を最小限に抑えるため、本工法が採用されるに至りました。


トンネルの接続には土留め壁を用いた「開削工法」が検討されました。しかし、開削工法は地上部に掘削使用する重機稼働エリアや、発生土を搬出するためのダンプトラックの導線確保で多くの工事範囲が必要となる他、埋設物の対応や仮設工事等で工事の長期化が課題でした。

既存道路への交通影響を最小限とすべく、「地中拡幅工法」が採用されました。地中拡幅工法を適用することにより、工事範囲を最小限に抑え、工事期間も「開削工法」と比較して約半分に短縮することが可能となりました。



特徴
  • 並列するトンネル同士の接続には、楕円形状による部材を用いることで使用部材を減らし大幅なコストダウンに寄与
  • アーチセグメントには、鋼製セグメントを採用することで工程短縮に寄与しました。


なお、適用した工事では分合流部であることから幅員が変化するため、3タイプの拡幅断面としました。





【受賞リンク】