「見沼たんぼ首都高ビオトープ」にて地域ボランティアによる環境活動がありました!

10月14日(土)、小雨の降る中、「見沼たんぼ首都高ビオトープ」で5人の地域ボランティアの皆様にご協力いただき、環境活動を行いました。

この環境活動を始めて今年で4年目。
年に数回活動しており、今回は『カワヂシャの生育地を"撹乱する会"』を実施しました!
内容としては、準絶滅危惧植物のカワヂシャ生育地の整備とハンノキ植樹地周辺の草刈り等の作業をしました。

まずは、カワヂシャ生育地の撹乱作業です。
河川氾濫地やその代替環境である水田などに生育するカワヂシャは、洪水の減少や農作業の変化、除草剤の使用などで減少している準絶滅危惧の植物です。
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カワヂシャ(写真提供:(公財)埼玉県生態系保護協会)


まずは、草刈りです。池の中にも入って行き、草を刈ります!
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ボランティアの皆様のおかげで、カワヂシャの生育地は、こんなに綺麗になりました!
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撹乱作業に入る前に、昨年種を植えた『ノハラアザミ』の花を見つけました。
無事に花が咲いて良かったです!
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また、孵化した後の『ヤモリ』のたまごを見つけました。
初めて見る『ヤモリ』のたまごにちょっと感動です!!
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いよいよ、鍬を使っての撹乱作業開始!

カワヂシャなどの平野部の湿地生植物の多くは、河川の氾濫で植物が流された直後の裸地(草木が1本も生えておらず、岩や土がむき出しになっている土地)状の湿地に生育する種です。

ここでは、洪水等の自然状態での撹乱が起こらないので、人為的に撹乱します。
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撹乱作業中、『ケラ』を発見!!
童謡『手のひらを太陽に』の歌詞に出てくる『オケラ』のことです。
正式名称を『ケラ』というんですね!
『ケラ』の出現に、皆さん、「久しぶりに見たなぁ~!」と驚いていました。
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草刈りをし、撹乱後は、こんな感じになりました。
きっと、来年の春、花がたくさん咲いてくれるでしょう!
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撹乱作業後は、ハンノキ植樹地周辺の草刈りを行いました。
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この場所もボランティアの皆様のおかげで、こんなに綺麗になりました!
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「見沼たんぼ首都高ビオトープ」は、高速道路の建設により植物が一度は姿を消してしまいました。
それでも、ビオトープを整備したことで、今では約430種の植物の生育がモニタリング調査で確認されるまでに自然が再生しています!!
生物の多様性をさらに高めるため、ボランティアの皆様のきめ細かい活動が大きな力となっています。
今回、ボランティア活動にご参加いただいた皆様、小雨の降る寒い中、本当にありがとうございました。
今後も、地域の皆様の力をお借りして、より自然と共生した首都高を目指してまいります。
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