雨の日の運転は視界が悪くなり、また路面が滑りやすく、制動距離(ブレーキ開始から所定の速度に達するまでの距離)も伸びるなど思わぬ交通事故に繋がることがあります。以下のことに十分注意して安全運転を心がけてください。
雨の日の安全運転のポイント
- 制限速度を守り、カーブの手前では十分に減速してください。とくに雨の降りはじめは、一般的に路面が滑りやすくなりますので一層の注意が必要です。
- 早めにワイパーを作動させ視界を確保しましょう。
- 雨の日は路面だけでなく、ブレーキ装置も濡れて効きが悪くなることもあり制動距離が伸びる傾向にあります。車間距離を十分に取り、早めのやさしいブレーキを心がけましょう。
- ※特に交通事故が多発している場所は「雨天事故多発地点マップ」(PDF/1.5MB)で確認し、安全運転にお役立て下さい。
首都高の交通事故発生状況
首都高では、お客様に安心、快適にご利用いただける高速道路を目指し、交通安全対策施設の設置や安全運転啓発活動の実施など交通事故防止に取り組んでいます。過去5年間にわたり総交通事故件数は概ね10,000件前後ですが、直近30年間での最小件数9,587件を記録しました。
雨天時においては、雨天時間割合が同程度だった2018年度と比較すると、雨天時の事故件数は200件以上増加しています。(下記グラフ参照)
※下記事故件数は首都高調べ、物損含む
雨天時間・・・1mm以上の降雨時間 ※東京管区気象台調べ
雨の日は晴れの日の4倍
東京管区気象台発表のデータによると、年間総時間に占める晴天時間及び雨天時間の割合は上記円グラフのとおりです。2019年度を例にとると、雨天の時間は年間総時間の約6%程度であるにも関わらず、雨天時に発生した交通事故件数は総交通事故件数の18.5%を占めています。晴天・雨天別での1時間当たり交通事故件数を算出すると、晴天時は0.95(件/時間)、雨天時では3.34(件/時間)であり、雨天時においては晴天時の約4倍の割合で交通事故が起きていることが分かります。様々な状況の変化により、雨天時には晴天時と比較し交通事故が非常に発生しやすい状況にあるといえます。(下記グラフ参照)
雨天時は施設接触事故が増加しています
晴天時は「追突事故」が大きな割合を占めるのに対して、雨天時は「施設接触事故」の割合が4割を占めています。
晴天時に比べ、雨天時の1時間あたりの施設接触事故発生件数は約10倍となっています。(下記グラフ参照)
※四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
速度別雨天時の施設接触事故件数割合
雨天時の施設接触事故は約6割が60km/h以上での走行中に起きています。雨天時にスピードを出すと、スリップしやすくなり交通事故につながってしまいます。(下記グラフ参照)
※四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
雨の日の事故防止対策
- 可変文字情報板での広報
本線上や入口に設置されている可変文字情報板に雨天時の交通事故防止を呼びかける文字を表示しています。 - 交通安全キャンペーンを実施
本線料金所やパーキングエリア等で実施しているキャンペーン時に雨天時の交通事故防止を呼びかけています。 - ラジオ、テレビなどによる広報
財団法人日本道路交通情報センターによるラジオ、テレビにおける交通情報の放送時や首都高ホームページで雨天時の交通事故防止を呼びかける広報を実施しています。 - パーキングエリアにおける広報
全パーキングエリアにおける館内放送で雨天時の交通事故防止を呼びかける広報を実施します。 - 道路パトロール体制の強化
必要に応じて道路パトロールカーを増やすなどパトロール体制を強化しています。