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首都高講座19限目は、都心環状線、山手トンネルをはじめとした首都高の東京西地区の交通管理やメンテナンスを担当する西東京管理局を訪れ24時間ドライバーを見守る交通管制室と、エコの取り組みをご紹介いたします。
西東京管理局の交通管制室にある、新交通管制システム「AISS’09」は、幅約17メートルの巨大なスクリーンに最大の特徴があります。その大きさや、映しだされる首都高の刻々と変わる交通状況を体感していただきたいと思います。 もう一つの特徴は、お客さまへのサービス向上です。
例えばこの先で起きた事故が左右どちらの車線なのか。首都高上のドライバーの皆さまに直近の案内板での表示が可能となりました。
「AISS’09」は2009年11月に運用を開始し、首都高講座では初めて紹介いたします。
後半はバスで代々木パーキングエリアに移動し、エコロジーの取り組みを紹介いたします。5月の風にふかれながら気持ちよく葉を伸ばす植物や溶岩パネル、そしてリサイクルの取り組みなど、意外と知らない首都高をぜひ見に来てください。
コース名 | 19限目 |
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講座場所 | 西東京管理局 他 |
講座日時 | 平成22年5月21(金) 14:00~17:00 |
募集人数 | 20名(18歳以上) |
参加費用 | 無料 |
今回は今春にリニューアルされた交通管制システムと代々木パーキングエリアのエコロジーへの取り組みについての講座です。 概要説明、交通管制システム見学、代々木パーキングエリアの順番で行いました。
概要説明では、首都高や新しくなった交通管制システムの概要に加え、新システムで新たに実現したお客さまへの情報提供についても説明させていただきました。例えば新システムでは、異常のある車線は右か左か、渋滞延長は増減どちらなのか表示することが可能になりました。 さて、お待ちかねの交通管制室見学です。 交通管制室へ入ると、そこは管制業務まっただ中の戦場のような現場です。移り変わる首都高の情報を表示しているのは、120インチ14面を一体化した世界最大級の大きさのパネルで、目の前の壁一面にプロジェクタ方式で情報を映し出しています。
従来の埋め込み式のパネルでは情報に制限がありましたが、新しいパネルにはより細かい情報を表示出来る他に、画面も切り替えが可能なので、必要に応じて情報をたくさん表示出来るようになっています。 渋滞情報の表示も従来は、赤色(速度20キロ以下)オレンジ(速度20~40キロ)無表示(40キロ以上)の3段階の表示でしたが、新システムでは、紫(速度10キロ以下)赤(10~20キロ以下)オレンジ(20~30キロ以下)黄色(30~40キロ以下)無表示(40キロ以上)の5段階の表示より道路の状況を細かく把握することが可能になりました。
また、山手トンネルに採用されている交通異常事象検出システムは、人とコンピュータの連携によるシステムで、トンネル内の車の動きを画像処理し、コンピュータで解析した異常な車の動きを即時交通管制室に知らせ、交通管制員が適切な指示を出します。これにより有事の際により素早く対応できる他、トンネル内の交通状況のチェックをより万全にする安全対策がとられています。
次は代々木パーキングエリアです。
屋上の緑化やソーラーパネル、パーキングエリア入口付近のハイブリッド発電設備、駐車スペースの遮熱性舗装や溶岩パネルを使った壁面緑化などここで行っているエコロジーへの取り組みについて説明させていただきました。 一見手入れをしていない様に感じられるかもしれない、ここの緑化ですが、どの様な植物がこの場所に適しているかを観察しています。2年間の試行錯誤の結果、徐々に適している植物が解って来ており、さらなる緑化に努めるつもりです。直接見ていただくことで受講生にもご理解いただけたのではないでしょうか。 遮熱舗装の説明はパーキングエリア建物と溶岩パネルの間にパネル展示をしておりますので、機会があったらぜひご覧ください。
これで、ひと通りの講座は終了しましたが今回はパーキングエリアなのでちょっと一休み。レストラン「よよぎの森」の店長さんが「たんぽぽコーヒー」を試飲させてくださいました。たんぽぽコーヒーは香ばしく、少し麦茶に似たなつかしい香りがしました。 カフェインも入っていないのでヘルシーです。
受講者の皆さま、最後まで受講いただきありがとうございました。