Q&A
採算性
- 首都高は一日100万台以上の車が利用するのだから、新会社は相当儲かるのではないか。
- 民営化後の首都高の料金は、安全で円滑な通行確保のための管理費用や渋滞を緩和するためのネットワークの建設費用、さらにこのために必要な借入金の利息を45年間で返済できる額に設定されます。
より具体的に言いますと、新会社においては、45年間での返済が可能となるような設計の下に、独立行政法人「日本高速道路保有・債務返済機構」との協定で、予め計画した料金収入から必要な管理費用を支出した残り全てを貸付料として支払うことを契約し、これを履行していくことになります。機構はその貸付料収入で借入金及び利息を返済します。
このように、新会社は「道路事業では儲けない」仕組みとなっており、したがって首都高の料金には首都高速道路株式会社の利益は含まれず、同じ公共的な料金であっても鉄道の運賃などとは大きく異なることをご理解ください。
- 民営化後の会社が、健全な経営を確立し、45年での債務償還を確実なものとするために、達成すべき課題は何か。
- 首都高速道路公団の民営化を成功させるために、最も重要なことは「健全経営の確立」です。
その実現に向け、次の二つの課題を達成する必要があります。
1.経営の基礎となる今後45年間の利用交通量と料金収入を確実に見通すこと
・ 将来の交通需要の設定については、今後の我が国の社会経済の動向等を見据え、更に精度を高めます。
・ 現行均一料金制は、ネットワークの拡大に伴い利用距離のばらつきが拡大し、お客様の不公平感が増大しています。そこで平均的に利用されるお客様の負担に配慮しつつ、お客様のニーズに合わせた多様で弾力的な料金設定を実施するとともに、平成20年度を目標に利用程度に応じた対距離料金制を導入します。
これらにより一層の利用促進を図り、債務返済を確実なものにします。
2.民営化後45年以内に債務を確実に返済できるよう「有利子負債を抑制」しつつ、真に必要な道路を早期に整備すること
・ 現在建設中の各路線について、地方公共団体との役割分担や事業区分を見直し、より適切な負担を求めることなどにより、「有利子負債の抑制」から一歩進めて「有利子負債の削減」を目指します。
・ 将来の資産の保全やサービスの向上のための投資経費は確保しつつ、管理費の3割削減、建設費の1割削減を達成するなど、一層のコスト削減も進めます。
- 首都高の老朽化が進む中での、30%を超える管理費のコスト削減は、安全をないがしろにしているのではないか。
- 首都高速道路の維持管理については、民営化新会社の採算性向上のため抜本的なコスト削減を求められており、今後、平成14年度の約2/3の費用で安全確実な維持管理を行うこととしています。
維持修繕費のコスト削減は、安全性の確保を第一として、安全性への直接的な影響が少ないと考えられる清掃や点検の頻度等を重点的に見直し、老朽化の進む構造物に必要な補修費用は極力確保する方針で進めました。コスト削減の影響を常に注視し、改善の必要が生じた場合には速やかな対応を図ることとしています。
また、今後老朽化が進み損傷が増加傾向にあることを考慮し、大規模な改修工事も視野にいれた検討も併せて行っております。
厳しいコスト削減の中で安全性を確保するためには首都高を維持管理する者としての意識の一層の向上が求められます。毎年6月実施の「首都高速道路施設安全週間」や各種安全研修などを通じ、道路構造物の安全性確保に携わる道路管理者としての責務を繰り返し確認し、日常の点検維持管理業務が形骸化しないよう常に注意喚起を行っています。
今後とも、首都高を維持管理する者として、首都高速道路の安全性の確保に最大限の努力をしてまいります。
- 30%を超える管理費のコスト削減ができるのは、今までの維持管理に無駄が多かったからではないか。
- 当社では、公団時代からコスト削減に努めてきましたが、効率的な業務運営が常に必要であるとの認識のもと公団時代に策定した、『コスト削減計画』を平成15年3月に策定し、実行しているところです。
コスト削減計画の策定にあたっては、建設費を平成15年度以降の残事業費に対し1割、管理費は平成17年度に平成14年度と比較して3割削減することを目標としました。
平成17年度には、目標を上回る3割以上の管理費削減が実現する見通しですが、これは、お客様の安全やサービスを損なわないよう留意しつつ、特に交通量が少ない路線での路面清掃回数の見直し、ETC普及に伴う料金収受業務の見直し、従来のやり方にとらわれない新たな契約方法の導入、職員数の削減などによる総人件費の削減など、徹底したコスト削減に努めた結果です。
新会社においても、お客様の安全と快適を第一に、業務のあり方を常に見直して、コスト削減に努力していきます。
注:王子線・大宮線等の新規開通に伴う増分を除いた数値
- 民営化に伴い、首都高の料金収入が、地方にある利用交通量の少ない高速道路の債務の返済に充てられるのではないか。
- 民営化に伴い、首都高速道路に係る債務は独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(機構)に引き渡されました。
その上で機構は、会社がお客さまからいただいた首都高速道路の料金収入の一部を貸付料として徴収し、これをもとに首都高速道路に係る債務の返済を行います。このため、首都高速道路の料金収入が他の高速道路の債務返済に充てられることはありません。
なお、機構が首都高速道路株式会社から徴収する貸付料の額は、機構と会社との間で結ばれる協定において、首都高速道路の債務が45年以内に返済されるように定められる予定です。







